ueda nobutaka blog

夜稿百話  ブログ全リスト

第43話 J.W.リンズラー『メタモルフォシス』リック・ベイカー・僕はフランケンシュタイン博士になる

J.W.リンズラー『メタモルフォシス』リック・ベイカー全作品 Ⅰ 1950-1989 Ⅱ 1990-2019  北川玲 他訳  凄い著作が出版された。まるで二冊本の百科事典のようだ。いやいや、これはリック・ベイカーのメタモルフォシス全仕事百...
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第42話 和菓子を愛した文人たち『甘性文学はお好き ?』

御菓子は幼な心の桃源郷ですね。母や祖母の傍らで小豆の煮える芳香を笑顔の中でわ待ちわびた子供時代、何かのお祝い事やお土産でもたらされる喜びの記憶。それらを綴った人は多い。バターの溶けて泡立つ音、ホットケーキの焼ける甘やかな香り。お祭りや縁日で...
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第41話 ウィリアム・ブレイク 最終回 ヴィジョンを映し出す想像の鏡

1800年にブレイクは、ロンドンからイギリスの南海岸チチェスター近効のフェルファムに転居した。ポーツマスの近くである。海辺の黄砂の上に坐っていると「光輝く粒子」が人の姿となり、「岸辺のない海」のように広がって、自然界がひとりの人間のように見...
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第41話 『ウィリアム・ブレイク』part2 予言の書・分霊・六千年のヴィジョン

『ヴァラ/四人のゾアたち』 手稿  ウィリアム・ブレイクの『ヴァラ/四人のゾアたち』。詩としては、彼の作品中最も生気にあふれているとされる作品である。だが、10年もの歳月 (1795-1804) を費やしながら放棄された予言書あるいは神話で...
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第41話 『ウィリアム・ブレイク』part1 ブリコラージュの哲学と特殊な誠実から生まれる詩

ロンドンに行って、見てみたかったもの。第一に大英博物館。あの大英博物館では、アフリカ美術に驚喜し、ケルト美術をうっとり眺め、エジプト美術のスケールに感嘆し、エルギン・マーブルと銘打たれたギリシア彫刻コレクションに頬ずりしそうになり、アッシリ...
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第40話 井筒俊彦『スーフィズムと老荘思想』part2 凄いものには手をだすな !

井筒俊彦 英文著作翻訳コレクション『スーフィズムと老荘思想』上・下比較哲学試論 仁子寿晴 訳  岡倉天心が英語で書いた『茶の本』で、「ビーイング・イン・ザ・ワールド」が独訳では「ダス・イン・デア・ヴェルト・ザイン」と訳された。ハイデッガーは...
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第40話 井筒俊彦『スーフィズムと老荘思想』part1 イブン・アラビーの「在る」と老荘の「道」を目がけて

井筒俊彦 英文著作翻訳コレクション『スーフィズムと老荘思想』上・下比較哲学試論 仁子寿晴 訳  比較哲学 ? 古今東西の哲学を比較してみる。そんなことができるんだろうか。1970年代の終わりころ、井筒さんは海外で教えることが多く、日本に帰っ...