ueda nobutaka blog

植田信隆のブログ『夜稿百夜』の記事です。

夜稿百話  ブログ全リスト

第56話 ハンス・プリンツホルン『精神病者はなにを創造したのか』芸術家と精神病者の世界感情

ハンス・プリンツホルン『精神病者はなにを創造したのか』ミネルヴァ書房  2014年刊  パウル・クレーはこう書いている。「‥‥プリンツホルンの素晴らしい著書をご存じだろう。われわれも全く異論はない。そこに収容されている作品を見ると、あそこに...
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第55話 『徐渭の水墨』 疾走するストローク 超越か狂気か?

徐渭(じょい)が狂気だったのか、それを演じたのか分からない。自分の墓誌銘を作り、斧で自分の頭を叩き割ろうとした。頭の骨は折れたが死ななかった。錐で耳を刺し、血は流れ続けたが死にはしなかった。ついには職人に自分の棺を作らせて槌で自分の睾丸を叩...
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第54話 亀山郁夫『甦るフレーブニコフ』最終回 3の n乗 は 死、2の n乗は 生

亀山郁夫『甦るフレーブニコフ』  1920年の終わりころ、ハリコフ (現ハルキウ) の中心部チェネヌイシェフスキー通りの路地裏にある茅屋に籠ったフレーブニコフは、『ラージン』や『ラドミール』といった詩作と時間の法則の研究に明け暮れていた。ち...
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第54話 亀山郁夫『甦るフレーブニコフ』part2 時間を操る時計師と超国家主義詩人

ヴェリミール・フレーブニコフ(1885-1922)  1911年、授業料未納でペテルブルク大学を除籍となったフレーブニコフは故郷アストラハンに帰った。しかし、すぐに飽きて放浪の旅に出てしまう。1914年、第一次大戦が勃発する3ヶ月前、ギレア...
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第54話 亀山郁夫『甦るフレーブニコフ』part1 始原を夢みる地球言語

宇宙の水を湛えるカスピ海、砂漠と水の迷宮カルムイク、ツォンカパを尊崇する土地、西洋と東洋が交差する隊商の都アストラハン。キリストとマホメットと仏陀の三角形の土地、ロシアとツラン (中央アジア) とイランの結び目。このトポスを窓としてフレーブ...
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第53話 貫名菘翁 書は如何にして学ぶべきであるか

貫名海屋 (ぬきな かいおく) こと貫名菘翁 (ぬきな すうおう) は、幕末の儒者であり、清の馮李華 (ふうりか)と陸浩 (りくこう) の春秋左氏伝に関する著作『左繡 (さしゅう) 』や超翼 (ちょうよく) が書いた読書記録形式による歴史書...
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第52話 エドワード・W・サイード『オスロからイラクへ』ナクバは続いている

エドワード・W・サイード『オスロからイラクへ 戦争とプロパガンダ 2000-2003』  第一次大戦中の1915年、イギリスはメッカやメディナの統治権を持つシャリフだったフセインに対してアラブ人の独立の用意があると書簡を送り、オスマン帝国内...