ueda nobutaka blog

夜稿百話  ブログ全リスト

第25話 ゲルショム・ショーレム『ユダヤ神秘主義』part2 中世ドイツのハーシードと祈祷神秘主義

ゲルショム・ショーレム『ユダヤ神秘主義』  今回の夜稿百話は、ゲルショム・ショーレムの歴史的名著『ユダヤ神秘主義』をお送りしています。前回 part1 は、本来のカバラーの前段階に当たるメルカーバー神秘主義を中心にご紹介しました。それは、旧...
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第25話 ゲルショム・ショーレム『ユダヤ神秘主義』part1 天の玉座とカバラー的世界感情

ゲルショム・ショーレム『ユダヤ神秘主義』  遂に手を出してしまった『ユダヤ神秘主義』、いずれは読まなければならないと思っていたけれど、かなりハードルが高い。ユダヤ文化内の狭い範囲だけでなく世界的なスタンダードとして、ゲルショム・ショーレムの...
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第24話  キム・ヘスン/金 惠順 『死の自叙伝』 詩は死を葬送する 

キム・ヘスン/金 惠順 『死の自叙伝』 クオン 刊  魂があるなら、その前髪をつかまれて暗い淵を引きずり回される。あなたの孤独など屑籠に投げ入れるほどの価値もないのよと肩を叩かれる。そんな、インパクトのある詩人が韓国にいる。 「君は、そんな...
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第23話 『エミリー・ディキンスン詩集』 part2 幾重にも秘める言葉

『エミリー・ディキンスン詩集』新倉俊一(にいくら としかず)訳編彼女はきれいな言葉を剣のように操ったそれらはどんなに煌びやかに輝いたことか言葉一つ一つがその神経を顕にし骨と共にはねまわるのだった(古川隆夫訳) She dealt her p...
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第23話 『エミリー・ディキンスン詩集』part1 不滅の裏側

エミリー・ディキンスン(1830-1866)1846年か1847年頃 私は自分の生命を両手でふれてみたそこにあるかどうかを確かめるために私の魂を鏡に近づけたもっとはっきりさせたくてぐるぐる自分の存在を回してそのつど手を休めては私の持ち主の名...
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第22話 ナジェージダ・マンデリシュターム『流刑の詩人マンデリシュターム』もうひとつの時のざわめき

ナジェージダ・マンデリシュターム『流刑の詩人マンデリシュターム』  1934年の5月のある日、午前1時頃、秘密警察の捜査官が突然やって来て、見たこともない素早い身のこなしで夫人は玄関の内側に押しのけられると部屋の中はたちまち秘密警察官であふ...
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第21話 オシップ・マンデリシュターム『時のざわめき』深淵のさ中、時は芽吹く

オシップ・マンデリシュターム 『時のざわめき』  ロシアの黄昏の時代、あの病的なまでの静寂と、土臭い田舎気質、死にゆく世紀が身を安らう最後の隠れ家、ゆっくりと這うように蠢いていった1890年代 ――オシップ・マンデリシュタームの唯一翻訳され...