夜稿百話  ブログ全リスト

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第37話 エリアス・カネッティ『眩暈』「私の神話」を巡る闘争の乱反射

エリアス・カネッティ『眩暈』 主人公キーンは、孔子をおまえ呼ばわりしながら心の対話を繰り返す。孔子は眉一つ動かすことなく、こう答えた。「十五にして学び、三十にして立ち、四十にして惑わず――六十にしてようやく耳を得たり」と。キーンは思い出す、...
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第36話 平川祐弘 『アーサー・ウェイリー 源氏物語の翻訳者』part2 紫式部の手管

『源氏物語 第二巻』 アーサー・ウェイリー 訳 ウェイリーは、『枕草子』を四分の一訳して1928年に出版したが、第二次大戦後は、中国の詩の翻訳へと傾斜していった。1949年には白居易の伝記『白楽天』を、1950年に『李白』を出版。晩年には清...
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第36話 平川祐弘 『アーサー・ウェイリー 源氏物語の翻訳者』part1 極東からの文学的波涛

平川祐弘 『アーサー・ウェイリー』源氏物語の翻訳者 「日本の傑作‥‥驚嘆すべき美しさ‥‥この中に忘れ去られた一文明がありありと蘇る‥‥その完成度を凌駕するのはただ西洋の作家の中でも最大の作家のみであろう‥‥」と「タイムズ」の文芸付録は書評を...
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第35話 ドナルド・キーン『文楽』part2 文楽人形の道行

『能・文楽・歌舞伎』 ドナルド・キーン 確かに人形が生きていると錯覚させるほどの芸がある。それは多くの人たちが体験してきたことだ。その人形に生命を吹き込んできたのは人形遣いたちである。彼らは、ある時代には河原者と同一視され賤民と呼ばれ、時に...
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第35話 ドナルド・キーン『文楽』part1 浄瑠璃と山葵は泣きながら誉める

ドナルド・キーン『能・文楽・歌舞伎』 だめだ。目の辺りがうるうるしてきた。涙が瞼の堤防を越えそうだ。あっ~っ、袂(たもと)に河原の石を詰めはじめた。身投げする気だ。しかし、両隣に坐っているおばさんたちは、いっこうに動ずる気配がない。ひょっと...
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第34話 『ヴィスワヴァ・シンボルスカ詩集』私を通り過ぎるものの暗号解読

ヴィスワヴァ・シンボルスカ『シンボルスカ詩集』 他の惑星からやってきたホームラン王がいて、タケコプターに爆弾結んで飛ばしあってる ? この奇妙な惑星では入場券の他に退場券もいるのか。調査に来るなら缶コーヒーあげる‥‥‥「世界詩のグレタ・ガル...
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第33話 小泉八雲『日本瞥見記』part2 彼が見たものは幻想の日本だったのか

小泉八雲『日本瞥見記 下』“Glimpses of Unfamiliar Japan” 平井呈一 訳 「‥‥力強い山頂が、いま明けなんとする日の光の赤らみの中で、まるで不思議な夢幻の蓮の花の蕾のように、紅に染まっているのが見えた。その光景を...