ueda nobutaka blog

流風一詩 全リスト

流風一詩 第3話 蘇軾『海市 并びに叙』

中国詩人選集6 『蘇軾』 山東半島から望める渤海湾は古くから「仙界の入り口」として知られていた。秦の始皇帝はこの山東半島の山々に足繁く通ったという。渤海の水平線の彼方には蓬莱 (ほうらい)、方丈、瀛州 (えいしゅう) といった仙人たちの住ま...
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流風一詩 第2話 フランソワ・ヴィヨン『遺言の歌』

左『フランソワ・ヴィヨン』ルートヴィッヒ・ルルマン 画右 堀越孝一 『遺言の歌 ヴィヨン遺言詩注釈 Ⅳ 下』  フランソワ・ヴィヨンは1431年、つまり中世の秋が幕を閉じようとする頃、呱々の声をあげる。一説にはフランス中部のブウルボンネに領...
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流風一詩 第1話 スヘイル・ハンマード『スカーレットの雨』 

左 スヘイル・ハンマード (1973-)右 『パレスチナに生まれて 黒人に生まれて』 スヘイル・ハンマードは1973年ヨルダンのパレスチナキャンプに生まれたパレスチナ難民の3世である。多くのパレスチナ人と同様に故郷を追われたディアスポラだっ...
夜稿百話  ブログ全リスト

第100話 百鬼夜行・百物語 part2  怪を語らば快至る

葛飾北斎 『百物語』より「お岩さん」 古事記には、「いはね (磐根)・このもと (木株)・くさのかきは (草葉) もよく物言う」とある。コレゾ山野を浮遊する古代の霊魂そのものの表現だと膝を打ったのは澁澤龍彦だったが、その上で付喪神 (つくも...
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第100話 百鬼夜行・百物語 part1 付喪神たちの怪祭

『百鬼夜行絵巻』 室町時代 大徳寺真珠庵 夜稿百話は、いよいよ百話を迎えたので、やはり取り上げる本は『百物語』しか無かろうという単純な発想ですが、この話は面白い。元々夜稿百話のタイトルは「百鬼夜行」から採っています。という分けで今回は色々な...
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第99話 阿部賢一『イジ―・コラーシュの詩学』視覚と共に踊る言葉

阿部賢一『イジ―・コラーシュの詩学』わたしは 聴覚のための絵画眼のための音楽鳥たちが戻ってくる失楽園いたずらに捜し求め ぎこちなく踊るわたしは唇のない口指のない手空のミルクを手にした灰かぶり姫招かれざる時に生まれ うわ言をいうわたしわたしは...
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第98話 鵜野祐介『子供の替え唄と戦争』戦時下の子供たちと笑い

鵜野祐介 『子どもの替え唄と戦争―笠木透のラストメッセージ―』夕焼け小焼けで夕焼け小焼けで 日が暮れない山のお寺の   鐘鳴らない戦争なかなか  終わらない烏もお家へ   帰れない ご存知『夕焼小焼』は野口雨情に絶賛された童話を諦め童謡の詩...