ueda nobutaka blog

夜稿百話  ブログ全リスト

第九話 菅原道真『菅家後集』「うつし」から「なりいる」へ

『荏柄 (えがら) 天神像』 南北朝時代 菅原道真の『菅家後集』か、君にそんな事が書けるのかね? と言われそうですが、この間、『山岳まんだらの世界』で、ご紹介した川口久雄さんが書かれた道真の現代語訳に感動しました。それは、つらく、深かった。...
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第八話 松山俊太郎 Part1『松山俊太郎 蓮の宇宙』 ヴィシュヌ・ホルス・ロータス

松山俊太郎『松山俊太郎 蓮の宇宙』 安藤礼二 編・解説 細江英公 写真 人生というものは「虚しい」と言えば虚しいですが、しかし、もとがタダですから。それをタダと思わないから、いろいろ不安になるわけで‥‥れわれが生きている〈娑婆〉なんてものは...
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第七話 多和田葉子 『パウル・ツェランと中国の天使』 言葉の破片を経絡でつないでみる

多和田葉子『パウル・ツェランと中国の天使』 ツェランの詩は、どうしてドイツ語の外側にある異質な世界に視線を飛ばすことができたのだろう。(『カタコトのうわごと』翻訳者の門――ツェランが日本語を読む時) ツェランの日本語訳の詩集『閾 (しきい)...
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第六話 川口久雄『山岳まんだらの世界』修験の精神風景と莫高窟

川口久雄『山岳まんだらの世界』山水もと主なし死生もまた天有り  (詠み人知らず) 山辺の赤人は富士を「天地の別れし時ゆ 神さびて高く貴き」と詠い、大伴家持は立山を「皇神 (すめがみ) の領 (うしは) きいます」と崇え、大江匡房 (まさふさ...
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第五話 『細川俊夫 音楽を語る 静寂と音響、影と光』 人は花、人は絃、人は時

聞き手 ヴァルター=ヴォルフガング・シュパーラー人間 (ひと) は花だ、とあなたは言う、今日は乙女の胸に挿 (かざ) されて、明日は箒にかかって散るという。人間 (ひと) は絃 (いと) だとあなたは言う、ある時は優しい調べを奏で、ある時は...
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第四話 D. モントゴメリー + A.ビクレー 『土と内臓』マイクロバイオーム・小さな者たちのまあるく働く社会

事の起こりは、フェイスブックで根っこ同士がコミュニケーションしているという記事をチラッと見て、後で調べようと思ったのだけれど、それが良くなかった。書名をはっきり確認してなかったし、根っこの関係で調べても、なかなか該当の本を探し当てられなかっ...
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第三話 武満 徹  part2『武満 徹 著作集』音、沈黙と測りあえるほどに

武満徹(1930-1996) 僕は、武満さんとは結局お会いすることができなかった。今から思うとお会いできる機会はあったのかもしれないのだが、残念なことだったと思う。作曲家の高橋悠治(たかはし ゆうじ)さんとは何かのコンサートの後の食事で、一...